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ロシア疑惑 コミー証言の行方 [新聞記事]

今朝の1面トップは、トランプ大統領の弾劾に向けての、前FBI長官コミー氏の公聴会証言の内容でした。
トランプ氏の米国に期待していた部分も大きかったので、注目していました。

トランプ氏のツイッター発言は相変わらずですが、その言葉尻を取られてメディアに叩かれるという流れが続いています。
3日に起きた英国でのテロ事件で、ロンドンのサディク・カーン市長が語ったテロ後のインタビュー「当面の措置として市内の警備を強化するが、大勢の警官の姿を見ても心配する必要はない」に反応し、次のように書き込んでいます。

「少なくとも7人死亡、48人負傷だというのにロンドン市長は『心配する理由はない』と言っている」(読売新聞6月7日7面)

読売新聞は、カーン氏がイスラム過激派の脅威を過小評価していると批判したもの、としています。
米英では、これがイスラム教徒への偏見に基づくものだと反発が広がったことに、トランプ氏は再びツイッターで「ロンドン市長のサディク・カーンがばかげた言い訳をしている」、これは「的外れ批判」「根拠のない批判」というわけです。

メディアの「(この発言が)イスラム教徒への偏見に基づくもの」という世論誘導こそ飛躍した流れだと思います。
トランプ氏は、英国のメイ首相の助っ人として歩み寄ろうとしていますが、メイ首相にとっては迷惑な話、という感じもしますね。

さて、コミー氏の発言のポイントは以下の通りです。

【引用】
▽解任された理由の解説が変遷し、困惑した。解任に理由は不要だが、政権は私を中傷し、FBI を混乱させた
▽フリン氏の件でトランプ大統領が司法を妨害しようとしたかどうかは、答える立場にない。特別検察官が決めることだ
▽会談の状況、テーマ、トランプ氏の人柄から、メモを作成する必要を感じた。トランプ氏が会談についてウソをつくことを懸念した
読売新聞6月9日1面

トランプ氏がFBIを「無秩序」と批判したことに、「明らかにウソだ」とコミー氏は述べたと記事には書かれていました。こういう部分の「レトリック」はさすがだと、「的外れな」とは思いますが、感想を持っています。

FBIの無秩序をトランプ氏が批判し、それに対してコミー氏は適切に答えられなかっただけではないのか、と思ってしまうのです。
またメモを作成した理由について「大統領が面会の中身についてウソをつくかもしれないと思ったから」と答えています。
トランプ氏が「私は忠誠が必要だ」と何度も迫ったことに対し、コミー氏は「FBIの伝統的な独立的地位に照らし、非常に懸念した」と、これを「政治的圧力」と受け止めた、ということです。
コミー氏がこう云う風に受け止めること自体、FBIには何かあるのではないかと思ってしまい、わたしは調べたくなります。
こういうところは立場によって見え方が違うと思いますが、そこを記事はどちらにもとれるように書かれていて、「的外れな」感想を持ったのです。

「私は忠誠が必要だ」という言葉について、10面の公聴会要旨には次のように掲載されています。

【引用】
書面証言要旨
■1月27日の会合
(一部抜粋)
大統領は私に長官職にとどまりたいか尋ねた。彼は以前、私の留任を望んでいると言ったのでおかしいなと思った。私は自分の仕事を愛しており、10年間の任期を全うするつもりだと答えた。私は政治的な意味では頼りにならないと付け加えた。

大統領は「忠誠が必要だ。期待している」と言った。気まずい沈黙が訪れた。
大統領は食事の最期に再び、「忠誠が必要だ」と言った。私は「あなたは私から常に誠実さを得られる」と答えた。彼は「それが私の求めるもの、誠実な忠誠だ」と言った。
読売新聞6月9日10面

「私は政治的な意味では頼りにならない」、これこそこの人の本質だと思いますが、トランプ氏が求めた「忠誠」というのは、わたし的には「誠実な協力」のような気がします。
それに応えられない「何か」があるのでしょうね、FBIにもコミー氏にも。
無秩序なFBIというのは、なぜクリントン氏のメール問題を中断し、トランプ政権のロシアとの疑惑を追求し続けるのか、ということのように思えます。

トランプ氏は選挙後クリントン氏との舌戦は「ノーサイド」にしたように見受けられます。
しかし、そのすきをついて、クリントン氏やメディアなどはロシア疑惑を持ち出し、トランプ氏を追い詰めているように見え、狡いやり方だと思います。
政治を混乱させて望むものは何なのか、まさかヒラリーが返り咲くとも思えません。

FBIやコミー氏が何を中心に動いているか、そのことが一番問題だと思うのですが、隠れトランプ支持も含めトランプ氏を応援している人たちは、格差だけの問題ではなく、こういう疑惑も念頭にあるのではないでしょうか?

この証言要旨に興味深い内容がありました。

【引用】
大統領は「私は君に非常に誠実にしてきた。我々には君も知っている、あのことがある」と言った。私は答えず、「あのこと」が何を意味しているのか尋ねなかった。(同)

特別検察官が捜査するのは、「司法妨害・密約・幹部の共謀」など3つの疑惑としています。
どのような展開に進むのか注目したいです。

英国の選挙如何によっては、メイ首相は退陣の可能性がありますね。
世界はまさに不透明な時代です。

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