こんにちは。
侍ジャパン負けてしまいましたね。
わたしは途中までしか見ることが出来なかったので、本当に残念です。
本日の1面に以下のように記載されていました。
【引用】
小久保監督「胸張って帰ろう」
最期の言葉に、この人らしさが詰まっていた。
「残念ながら負けはしたが、本当に選手たちはよくやってくれた。敗戦は監督の責任。胸を張って帰れと話した」。
「リスクを顧みず戦ってくれた。日本球界は俺らが引っ張るんだという使命感に突き動かされた集団だった」。
読売新聞3月23日
今の心境は「解放感」と表現したそうですが、「全精力を侍ジャパンに注いだ証し」としていました。
総指揮官として重みがある言葉だなと思います。
侍ジャパン、清々しかった、カッコ良かったです。
わたしは言葉に注目するほうなので、新しい言葉や表現に目を奪われます。
新聞記事はそういう意味で言葉の宝庫です。
もうちょっと早く気がつけばよかったなと思いました(笑)
毎日、読売新聞の「編集手帳」は目を通していますが、作家の川村二郎氏は「名文の誉れ高い」と評しています。
川村氏は、マスコミ志望の大学生に「書き写すなら、編集手帳だよ」とも言ってきたそうです。
「編集手帳」、わたしはどういう人が書いているのかなと思ってきたのですが、「書く力 私たちはこうして文章を磨いた」(池上彰・竹内政明著)の著者竹内政明氏なんですね。
本日の編集手帳も秀逸でした。
読売新聞には「こどもの詩」というコーナーがあるのですが、単純な言葉の中にも、ドキッとさせられる子どもの感性は鋭いなぁと、いつも感心させられます。
本日の「編集手帳」も「こどもの詩」を紹介しているのですが、本論に入る前に作家の中勘助が幼い頃ひらがなの「を」が好きだったことを紹介しています。「を」と言う字が女性の座った形に似ているというのです。
中勘助は夏目漱石に認められて世に出た人ということで、
栴檀(せんだん)は双葉より芳し(訳:大成する者は、幼いときから人並み外れてすぐれていることのたとえ)という諺を引用していました。
【引用】
もっとも孤高の作家に限らず、子供は誰もが香り高い詩人の心を備えているのかも知れない。『れ』と題された詩を読んで思う◆<ママ/ここに/カンガルーがいるよ>(豊田敏久・3歳)
中央公論新社の新刊「ことばのしっぽ」(監修・読売新聞生活部)から紹介した◆まもなく半世紀を迎える本誌家庭面「こどもの詩」欄の掲載作品を精選して編んだ詩集である。栴檀の芳香ということでは『おとうちゃん大好き』(おざわたかゆき・小1)も一読、忘れがたい。<おとうちゃんは/カッコイイなぁ/ぼく おとうちゃんに/にてるよね/大きくなると/もっとにてくる?>◆詩は結ばれている。<ぼくも/おとうちゃんみたいに/はげるといいなぁ>。お父さんには生涯の勲章だろう。笑いつつ、なぜか泣けてくる。
読売新聞3月23日 1面
わたしもついホロッとしてしまいました。
川村二郎氏はWill4月号「書く力 わたしたちはこうして文章を磨いた」の書評で次のように述べています。
【引用】
竹内の言葉の選び方は徹底している。読者や当事者、関係者の心情に対する細やかな心づかいは、心療内科の名医のようである。
竹内流のもう一つの魅力は、クスリ、ホッコリ、ホロリとさせる人間くさいエピソードの豊富さにある。(203ページ)
このコラムで面白いなと思ったのが、竹内氏の第一志望が朝日新聞だったこと。また池上彰氏も朝日新聞にあこがれがあったが難しそうなのでNHKを選んだということでした。
さらにこの著書の出版社が朝日新聞傘下の朝日新聞出版ということで、朝日新聞社内の書店でもよく売れているそうです。
著書には朝日新聞に批判的なことも書かれているそうです。
冒頭評者の川村氏は、「本書は朝日新聞の看板コラム『天声人語』にダメ出しをし、天下の朝日にケンカを売る気らしい」としていました。
ケンカを売るつもりはないでしょうが、多くの人に受け入れられているという自信なのでしょうね。
たまに、わたしの考えとは違うな、と思うこともありますが、それでも世の中の人はそう思っているよな~と正されることもあります。やはりクスリ、ホッコリ、ホロリと「情」が動かされ、絶妙です。
これこそ、プロの仕事なのでしょうね。
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