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「中華の人」 内田良平とラルフ・タウンゼントの中国人観 [読書]

「海賊とよばれた男」、観に行ってきました。

著書では主人公国岡鐵造(出光佐三)の強烈な個性に圧倒されて、店員(社員)たちの人となりは、愛社意識や国を思う志など一貫したものでした。
映画では店員たちの人物像が現代風にかつリアルに描かれているように感じました。
鐵造に意見したり「テツさん」と呼ぶ店員、タンク底の石油をさらう作業を引き受けた時は店員たちが一斉にブーイングしたりと、確かに終戦直後であっても鐵造のやり方に不満を持つ店員もいただろうな、と思わせるものでした。
岡田淮一クンの演技は光っていました。

さて、「海賊とよばれた男」の後は、馬渕睦夫氏の「2017年 世界最終戦争の正体」を読みました。
外交官としての経歴から馬渕氏が今の世界をどのように見ているのか知りたかったからですが、「中国というのは国家ではなく市場」という指摘には「うーん・・・そうかもしれない」と合点がいきました。
20世紀に入ってからの中国は、多分、市場としての価値創出のために建国され、日本の敗戦後は日本の技術力が投入され、さらにその価値が高められて行ったのか、と思わされました。

馬渕氏は「国家も民営化される」と書かれています。

「中国共産党支配は終了しても、中国という巨大市場は存続する、巨大な市場の中で、指導者がいかに私腹を肥やすか、その戦いの繰り返し」、との記述も、もとをただせば中国人の民族性にあると仰りたいのだと思います。

わたしも仕事で中国人とやりとりしているので、恐ろしくモラルが低い、と実感する事が多いです。
平気でわたしを名指しして「馬鹿」だの「頭がおかしい」とメールを送ってきたりするのは普通の出来事、ここでは書けないルール違反、それを何とも思わないところは、国民性の違いを実感します。
何より日本人である社長もすっかり「中華の人」になっていることが嘆かわしい、、、、と思っています。
日本人と言えば、「日本の常識は世界の非常識」と言われるように、モラルが世界を歩いているようなものですが、いとも簡単に個人は変わってしまうものだということも、色々考えさせられます。

馬渕氏は第2部「誰が世界に戦争を仕掛けているのか」の中の第2章「中国とは何か」で「中国人の性格」について、内田良平が1913年に表した「支那観」を引用しています。
内田良平という名前、わたしは初めてです。
馬渕氏によると、内田良平は今で言うシンクタンク「黒龍会」の創設者で、一般的に右翼と思われているが、それは戦後のGHQによる「洗脳」の結果で、本質は「憂国の志士で国家戦略家」、と指摘されています。
以下、「シナ人とは何か」(宮崎正弘他編、展転社)に収められている「支那観」の現代語訳を馬渕氏が引用した個所です。

【引用】
・シナの官僚は、せっせと賄賂をためて資産を作り、私腹を肥やす。国家の存亡とか国民の安否などには微塵も心が動かない。金銭万能がシナの国民性の持病になっている。政治家も美辞麗句とは裏腹に彼らの関心ごとは巷の守銭奴と同じ。シナでは各社会を通じ賄賂を罪悪とはみなさない。
・シナ人たちは自分の郷土に何の未練もなく、個人的利益が得られさえするなら外国でもどこでも地の果てまでも出かけてゆく。
・シナの普通社会はただの個人の利益を追い求めて生活する者たちの社会。彼らは、徹頭徹尾個人本位にものを考える。個人の生命財産が安全ならば、支配者は誰でもよく、国土が異民族に乗っ取られようが、まったく関知しない。租税や労役や法令は酷くなければそれでよい。
・個人的利益以外の、主義主張、人道、大義名分などに価値を置かない。利を求める個人主義の結果、道徳を冷笑するようになり、国家の存亡などに関心がない。
・支那人は干渉されるのを非常に嫌う。しかし、日本は支那人を日本化させるといった頑なな態度で対処している。欧米列強は支那人をありのままに遇し、支那人の粗野な性質や悪癖を矯正するといった態度はとらない。欧米は支那人に対して冷淡にして不干渉なのだ。
馬渕睦夫著 2017年 世界最終戦争の正体 185~186ページ

もうひとり、米国の外交官ラルフ・タウンゼントが書いた「暗黒大陸 中国の真実」(芙蓉書房出版)を紹介しています。
タウンゼントは1931年~33年にかけて上海や福州の副領事を務めた人で、その観察は、内田と同じ中国人像として、次のように引用しています。

【引用】
・金がすべての現実主義者。カネがすべてであり、宗教に近い。儲け話になるとどんな苦労でも厭わない。友人や家族に死者が出ても顔色一つ変えないが、金を無くすると大騒ぎする。
・金にならないことはしない。すべてが金である。中国人は金にかけてはユダヤ人にも劣らない、世界一である。
・政府への忠誠心は猫の目のように変わるが、家族に対する忠誠心だけは変わらない。金持ち家族に頼ることは、当然の権利だと思っている。
・平気で嘘をつく。中国人にとって嘘をつくことは軽蔑すべきことではない。
・他人を信用する中国人はいない。なぜなら、自分が相手の立場に立ったなら自分を信用できないと思っているからである。
同187~188ページ

以上、内田良平、ラルフ・タウンゼントの記述内容を読むと、中国の習近平国家主席が欧米で冷遇されたことも、このような認識に立てば当然だと分かります。
馬渕氏の著書を読んで、2017年の世界は正念場だと強く感じました。
そのカギを握っているのが安倍首相だということは、間違いないと思います。

第二次世界大戦後、中国国内で優位に立っていた蒋介石の国民党軍に停戦命令をだし、毛沢東の共産党軍の台頭を許したのは米国であり、したがって今の中国共産党を作ったのは米国であることを思うと、その流れの中でオバマ政権ではスーザン・ライス氏など親中的動きも見られました。
トランプ大統領の誕生はその方向性を大きく変えるものだと思っています。


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