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日本の伝統的産業と大麻 業務用大麻で逮捕者 [日記]

本日は大麻の話題です。
芸能人がよく逮捕されて問題になりますが、ほとんど関心ありませんでした。
当然ですよね (;^_^A

鳥取県智頭(ちづ)町に町おこしで、許可を得て大麻栽培を行っている会社があるそうです。
首相の夫人昭恵さんも昨年7月にここを訪れ、「日本で盛んに行われて、廃れてしまっている伝統産業の麻(大麻草)に関心を持った」と話しています。

今朝の朝日新聞デジタルで、この会社の38歳になる社長が自宅に大麻を隠し持っていたとして現行犯逮捕された、というニュースが報じられていました。
日本の伝統と大きな関わりがあるのに本当に残念です。
「おおばかもの」と言ってやりたいです。

引用元:大麻栽培で町おこし かつては首相夫人も視察に

昭恵さんが話したように、大麻は古来より日本の伝統と関わってきた、ということをわたしは最近知りました。
神社では大麻を祓具(はらえぐ)につけたり注連縄(しめなわ)にしたり、熨斗袋(のしぶくろ)を縛るのに使ったりもしていたというのです。

穢れを祓(はら)うために神主が振る「祓串(はらえぐし)」が「大麻(おおぬさ)」と書かれているのは、そこに大麻が結び付けられているからだ。神主が称える「大祓詞(おおはらえのことば)」の中にも「天(あま)都(つ)菅(すが)麻(そ)乎(を)本(もと)刈(きり)斷(たち)末(すえ)刈(かり)切(き)里(り)氐(て)八(や)針(はり)爾(に)取(とり)辟(さ)伎(き)氐(て)」(清らかな麻の根本と先端のところを切りそろえて適度な長さにして、今度はそれを八つ裂きに切り裂き散らして<祓の神事をおこない>)」と大麻が登場している。伊勢神宮のお札が「神宮大麻」と呼ばれるのも、元来は崇敬者たちのために行った祓の証拠として、小さな祓串を箱に入れたり、紙に巻いたりして配布したのに由来している。 ――引用終わり 皇学館大学教授 新田均 will11月号130ページ


このように日本の伝統と深いかかわりがあったんですね。

新田教授は日本の大麻と“ドラッグ大麻”は違うと仰っています。
そもそも日本の「大麻」は「おおぬさ」と呼び、赤ちゃんの産着、夏の蚊帳、茅葺屋根のベースに使われるなど、多様に使われてきたというのです。
最近はリネンブームで、夏の衣類には涼しく欠かせない素材です。

また日本最古の印刷物は大麻紙に印刷されているそうです。

この大麻が危険と認識されたのが、占領統治時代ということです。
新田教授は当時のエピソードとして、元内閣法制局長官の林修三氏の話を引用しています。

<終戦後、わが国が占領下におかれている当時、占領軍当局の指示で、大麻の栽培を制限する法律を作れと言われたときは、私どもは、正直のところ異様な感じを受けたのである。先方は、黒人の兵隊などが大麻から作った麻薬を好むので、ということであったが、私どもは、なにかのまちがいではないかとすら思ったものである。大麻の『麻』と麻薬の『麻』がたまたま同じ字なので間違えられたのかもしれないなどという冗談まで飛ばしていたのである>(「大麻取締法と法令整理」『時の法令』530号 昭和40年4月――引用終わり will11月号134ページ


今は大麻の栽培は法律に守られているとして、新田教授は、「許認可権を持つ各県が大麻取締法の趣旨を理解して、繊維採取を目的とする栽培を認めればいい」と仰っています。
成分の違いなど興味深い話も書かれていました。
最後に敢えて付け加えるとして、次のように書かれています。

麻薬効果のない日本産大麻の生産を大麻取締法の趣旨に従って原則認めよという話と、薬効のある外国産の大麻を一定の条件下で輸入して研究し、効果が認められれば医薬として認可すべきだという話とは問題が別だということである。まして外国産大麻の嗜好品としての使用を認めさせようとする運動とは何の関係もない。その点だけはくれぐれも誤解なきように願いたい。will11月号135ページ


日本の大麻には農業振興や地方創生の観点で、注目される作物だということです。
大麻は土壌の浄化にも役立つということですが、後継者が少なく危機的な状況だということでした。

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いっぷく

食べ物の記事は空腹時は避けて読んだほうが良いかもです。
by いっぷく (2016-10-18 22:07) 

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