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韓国の歴史と日本という国 長浜浩明氏の「韓国人は何処から来たか」 [読書]

長浜浩明氏の「韓国人は何処から来たか」を読んでみました。

アマゾンからのお薦めで、「韓国については十分承知しているからいいわ」と思っていたのですが、レビューを読んでみると、「面白そうだな」と思って手に取りました。
韓国については自分なりに解釈していたつもりでしたが、日本とは全く違う国だということが改めて分かりました。

長浜氏は東京工大出身の一級建築家、その理工的な思考で、韓国や日本の学者が韓国について表してきた文献を丁寧にひもとき、解説したものです。
建築士らしいなと思ったのが、朝鮮半島を「廊下」と表現したことです。
モンゴルや北方シナ、女真族などの侵略を受けてきた歴史から「置換」が行われてきた可能性、古代朝鮮人と現代の朝鮮人とは骨格やDNAの型を見ても全く違うと指摘しています。

詳しくは読んでいただきたいのですが、半島南端から出土した縄文土器は日本人が往来していた証しとし、九州の北部とは同じ「倭国」だったという説は、渡部昇一氏などが否定してきた「卑弥呼」についてもその存在の可能性を感じるものでした。
「魏志倭人伝」についても検証されています。

何度かある方に韓国の史記「三国史記」を読んでみて、そうすれば日本の古代の謎が解けるから、と言われていたのですが、傲慢にもわたし自身は鼻にもかけないありさまだったのです。
しかし、長浜氏はそこにもスポットを当て、高麗王が後の世に良いことだけではなく悪いことも残しておくべきとして、「三国史記」は全力で書き上げた「正史」との説明は、たとえ反日国家の歴史書であっても正しい向き合い方だと思いました。

「君子の悪、臣下の邪、国の危、人民の乱を全て書き表し、後世への勤戒とする」
高麗王はそう記しています。

この言葉は、古事記編纂にあたり、天武天皇が「仰せられた(と長浜氏は言っています)」次の言葉を模倣したのではないかと指摘しています。
「正しい帝紀を撰んで記し、旧辞をよく検討して偽りを削除し、正しいものを定めて後世に伝えようと思う」

長浜浩明氏の既刊『古代日本「謎」の時代を解き明かす』『日本人ルーツの謎を解く』を先に読んでおいた方が分かりやすかっただろうな、と思いました。

「渡部昇一氏の事実誤認と皇室侮辱を質す」という項で、渡部氏が日本の歴史①古代編の「天照大神と素戔嗚尊は姉弟で結婚した・・・・」と言うくだりを引用しています。
そして「骨のない子供(蛭子)」が生まれたかのような記述は誤りである、と。記紀のどこにも「天照大神と素戔嗚尊は姉弟で結婚した」と言う記述はない、「渡部昇一氏はいい加減なことを書き、皇室と日本を冒涜している」とまで既刊で述べたようです。

韓国人の「近親相姦」はネットの世界ではよく知られていることですが、長浜氏はその歴史は長いと記していました。詳しくは読んでいただきたいと思います。
日本の皇室にもそういう事があった「だろう」と著書で紹介する渡部氏に対して「いわれなき冒涜はやめて頂きたい」、「多分渡部氏は記紀を読んでいないのだろう」、と指摘しています。

確かにキリスト者である渡部氏の記述には、米国に対して「甘いな」と感ずることも多く、疑問に思う言葉もいくつかはありました。
そういう意味では、長浜氏を通して新しい視点をもらったと思っています。

こういうことを堂々と主張する長浜氏はおいくつなのだろうと思って巻末を見たら昭和22年生まれでした。
あとがきで、長浜浩明氏の本質ともとれる言葉が印象的でしたのでご紹介しますね。

【引用】
時々「きみは専門外なのに、なぜ古代史・現代史などに興味を持ったのか」と質問されることがあります。そういわれてわが身を振返ると、確かに私は理工系出身で設計を生業とし、毎日が論理的な思考の連続であり、それが形になっていく。その成否は成果物で衆目にさらされるので、ウソはつけないし、つかない、そんな生き方を三五年以上やって来たのですから、それが習い性となっていたことは確かです。
(203ページ)

長浜氏は「韓国人は愚かで子供同然なのだから適当におだてておけ」という見下しが幅をきかせていると指摘していますが、それは正しい向き合い方ではない、ということなのでしょうね。
明らかに日韓の違いは、たどってきた歴史の違いなのですが、古代日本人がこの地域に関わってきたということは、これからの日韓関係、遠い将来の日韓を考えれば、「いずれ、またね」という時まで待たねばならないのかな、とも思いました。
古代日本人が関わった朝鮮人とは全く違うわけなので、500年先、1000年先かもしれない、またその時は二度と来ないかもしれません。

韓国の慰安婦像の前で若者が日の丸を掲げ「日本人になりたい」と言った言葉が、わたしは忘れられません。あの言葉を聞いて、もしかしたら日本人のDNAが残っているのかもしれない、そう思ったほどです。
いずれにしても、『古代日本「謎」の時代を解き明かす』『日本人ルーツの謎を解く』は必読、と思いました(笑)

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